整形外科に行く前に知っておきたい変形性膝関節症のセルフケアと治療の選び方

習慣づくり・姿勢改善
管理人・ヤモリ
管理人・ヤモリ

こんにちは!
アラサーPTのヤモリです。

年齢を重ねるとともに、少しずつ感じるようになった膝の違和感。

「最近、階段の上り下りがつらい」
「歩くとギシギシ音がする」
「正座ができなくなってきた」

そんな悩みを抱えていませんか?
それ、もしかすると“変形性膝関節症”かもしれません

特に40代以降の女性に多いこの症状は、放っておくと徐々に進行し、
日常生活にも大きな支障をきたすことがあります。

でもご安心ください。変形性膝関節症は、早めに気づいて適切に対処すれば、
痛みを軽くし、進行をゆるやかにすることができるのです。

本記事では、理学療法士の視点から

  • 手術に頼らずにできる治療法
  • 今すぐ始められるセルフケア
  • 費用のこと
  • 通院できないときの工夫…など

わかりやすく丁寧に解説しています。

病院に行くべきか迷っている方も、何から始めればいいのかわからない方も、
この記事を読めば、今の自分に合ったケア方法がきっと見つかるはずです。

膝の痛みで悩まない、明るく元気な毎日を取り戻すために。

あなたの膝と、今日からやさしく向き合ってみませんか?
まずは気になるところから、読み進めてみてください。

変形性膝関節症ってなに?まず知っておきたいこと

変形性膝関節症は、膝の骨と骨の間にあるクッション(軟骨)がすり減ってしまい、
膝が痛くなったり動かしにくくなったりする病気です。

歩くときにギシギシと音がしたり、階段の上り下りがつらくなったりすることもあります。

特に40代以上の女性に多く見られます。

年齢とともに関節がすり減るのは自然なことですが、体重の増加や長年の姿勢のくせ、
運動不足などが加わると、膝にかかる負担が大きくなって症状が悪化しやすくなります。

最初は軽い違和感だけでも、何もせずに放っておくと、痛みが強くなって歩くのがつらくなったり、
日常生活に支障をきたしたりすることがあります。

ですので、できるだけ早い段階で自分の体の変化に気づき、対応することが大切です。

すぐにできる!膝の痛みをやわらげる方法

膝が痛いときは、我慢しないでまずは痛みを減らす工夫をしてみましょう。

すぐに取り入れられる方法がいくつかあります。

冷やすor温める

急に膝が痛くなったり、腫れてしまったときには、氷や保冷剤などで冷やすと痛みが楽になります。

炎症を抑えるためには冷やすことが大切です。

逆に、いつもなんとなく重い感じがあるような慢性的な痛みには、温めるのがおすすめです。

お風呂でゆっくり温めたり、温かいタオルをあてたりすると、
筋肉や関節がゆるんで動きやすくなります。

サポーターや杖を使うとちょっと楽

膝にかかる負担を減らすために、サポーターを使うと安心です。

膝をしっかり支えてくれることで、歩いたり立ち上がったりするのが少し楽になります。

また、長い距離を歩くときや外出時などには、杖を使うのも良い方法です。

正しい使い方を覚えることで、体のバランスがとりやすくなり、転倒を防ぐことにもつながります。

その場でできるかんたん対策

膝が痛む日は、無理せず体を休めることが大切です。
座るときや立ち上がるときに、膝に力がかかりすぎないように意識して行動しましょう。

たとえば、イスに座るときは手すりやテーブルに手を添えてゆっくり動く、
低すぎるイスは避けるなど、ちょっとした工夫で膝への負担を減らせます

手術は最後の手段!どんな治療法があるの?

膝の状態や症状の重さによって、選べる治療法はいろいろあります。手術をしなくても改善が見込める方法も多いです。

保存療法と手術のちがい

軽い症状や中くらいの症状であれば、「保存療法」といって、
薬・運動・装具などを使って治療していく方法が選ばれます。

これは体に負担をかけず、日常生活をしながら進められるのが特徴です。

それに対して、関節の変形がひどくなっていて、保存療法では痛みが取れない場合などには、
「手術療法」が検討されます。

人工関節を入れる手術などがあります。

手術をしたくない人はどうすればいい?

「手術は怖いし、できるだけ避けたい」と考える人は少なくありません。

その場合は、できるだけ早くから予防やケアに取り組むことが大切です。

筋力をつける運動や、体重をコントロールすること、
正しい歩き方や姿勢を意識することなどが、進行を止める大きなポイントになります。

手術を考えたほうがいい時

痛みがとても強くて夜も眠れない、少し歩いただけでつらい、
生活がうまくできないといった状態になってしまった場合は、手術も選択肢のひとつです。

医師としっかり相談して、自分のライフスタイルや体の状態に合わせて判断しましょう。

もし手術を考えている時はこちらの記事も参考にしてみて下さい。

あなたに合った治療法を!

治療法は、人それぞれの体の状態や生活に合わせて選ぶことが大切です。

無理なく続けられて、効果が実感できる方法を探しましょう

ヒアルロン酸注射ってどんなもの?

関節の中にある液体に似た成分の「ヒアルロン酸」を注射することで、
関節のすべりが良くなり、動きがスムーズになります。

多くの病院で受けられる治療法で、定期的に打つことで痛みがやわらぐことがあります。

副作用が少ないこともあり、手軽に試せる方法のひとつです。

痛み止めのお薬の使い方

飲み薬や貼り薬など、痛みをやわらげるお薬もあります。

ただし、長いあいだ使い続けると、胃に負担がかかったり、
体に影響が出たりすることもあるので注意が必要です。

必ずお医者さんの指示にしたがって、適切に使いましょう。

おうちでできる運動やリハビリ

太ももの前側にある筋肉(大腿四頭筋)を強くすることで、膝の動きが安定します。

無理のない範囲でできる体操やストレッチを、毎日少しずつ続けるのがおすすめです。

たとえば、イスに座った状態で片足をゆっくり伸ばすだけでも、十分な運動になります。

サプリや漢方はどうなの?

グルコサミンやコンドロイチンといったサプリメントや、
体のバランスを整える漢方薬も、痛みの軽減に役立つことがあります。

効果には個人差があるため、焦らず続けてみるのがポイントです。

通えないときは自宅ケアでも大丈夫

忙しくて通院がむずかしいときや、体調がすぐれない日は、
自宅でできるケアを取り入れてみましょう。

膝にやさしいストレッチ

膝まわりの筋肉をゆっくり動かすことで、血の流れがよくなり、こわばりや痛みが和らぎます。

毎日少しの時間でもいいので、コツコツ続けることが大切です。

寝る前に5分だけでもストレッチをする習慣をつけると、朝の動きが楽になることもあります。

椅子に腰かけて、膝を痛くない範囲でブラブラさせてのも、
膝周りの筋肉の緊張が緩和されるのでオススメです。

日常のちょっとした工夫

正座やしゃがみこみは膝に大きな負担がかかるので、なるべく避けましょう。

イスに座るときは高さを調整して、立ち上がりやすくするのがおすすめです。
だいたい、40㎝以上の高さだと立ち上がりやすい人が多いです。

また、床に座るよりもイスを使うほうが、膝への負担は少なくなります。

やらない方がいいこと

急に立ち上がる、膝をねじるような動作をする、寒い場所に長時間いるなどは、
膝の調子を悪くすることがあります。

冷え対策として、ひざ掛けやレッグウォーマーを使うのも良いでしょう。

治療にかかるお金と保険のこと

治療にはお金がかかるので、事前にどのくらい必要か知っておくと安心です。

保険がきく治療とそうでない治療

病院で受ける診察、注射、薬などは、健康保険が使えることがほとんどです。
そのため、自己負担は3割程度になります。

ただし、整体やマッサージ、サプリメントなどは保険が使えないことが多いので、
事前に確認しておきましょう。

医療費が高くなったときに使える制度

高額療養費制度という制度を使えば、1か月の医療費が高くなったときに、
一定以上は払い戻されることがあります。

病院の窓口で相談できるので、困ったときは聞いてみましょう。

お金をかけすぎないコツ

必要のない治療を続けると、費用がかさむことがあります。

定期的に治療の効果を見直して、自分に合った内容に調整しましょう。

信頼できる病院を見つけて、相談しながら進めるのが安心です。

いい病院の選び方

病院選びは、治療を成功させるためにとても大切です。

病院・整骨院・整体院のちがい

病院では医師による診断や注射、薬の処方が受けられます。
一方、整骨院や整体院では、姿勢を整えたり筋肉をゆるめたりする施術を受けることができます。

膝の痛みの程度や、動作の状況、目的に応じて使い分けるのがコツです。

口コミを見て判断するときのポイント

インターネットで口コミを見るときは、評価が高すぎるところよりも、
良い面も悪い面も書かれているところが信頼できます。

実際に行ってみて、先生やスタッフの対応が丁寧かどうかも大切なポイントです。

近い病院と遠くの専門医、どちらがいい?

通いやすい場所にある病院は便利ですが、症状が重い場合や専門的な治療が必要な場合は、
少し遠くても専門医に相談する価値があります。

膝を悪化させない生活習慣

普段の生活の中にも、膝を守るためのヒントがあります。

食べ物と体重の関係

体重が増えると、膝にかかる重さも増えてしまいます。

1キロ太ると、膝には3~4キロ分の負担がかかるとも言われています

食事を見直して、甘いものや脂っこいものを控え、バランスのよい食生活を心がけましょう。

ウォーキングってしてもいいの?

ウォーキングは、膝にとって良い運動ですが、やりすぎると逆効果になることもあります。
膝が痛い日は無理せず、調子の良い日に15分くらいゆっくり歩く程度から始めましょう。

靴選びも大切で、クッション性のある靴を使うと膝の負担を減らせます。

今日からできる簡単な習慣

朝起きたときに軽くストレッチをする、夜寝る前に膝を温める、1日に何度か足をゆらして血流を良くするなど、ちょっとした習慣が膝の健康を守ることにつながります。

「やらなきゃ」と思わず、できることから少しずつ取り入れていきましょう。

変形性膝関節症は、気づいたときからすぐにケアを始めることで、
痛みをやわらげたり進行を遅らせたりすることができます。

あきらめずに、自分の体と向き合って、少しずつ改善を目指しましょう。

まとめ

変形性膝関節症は、加齢や生活習慣の影響で膝の軟骨がすり減り、
痛みや不自由さを感じるようになる慢性的な疾患です。

特に40代以上の女性に多く見られますが、早い段階で気づき、
適切なケアを始めることで、症状の進行を防ぎ、痛みを軽くすることができます。

理学療法士の視点からも、手術を避けたい方には、
まず保存療法(運動・生活習慣の見直し・薬物療法)を優先的におすすめします。

痛みをやわらげる応急処置や、日常生活の工夫、自宅でできる簡単な体操など、
無理なく続けられるケアがたくさんあります。

大切なのは「できることから始めること」
急にすべてを変える必要はありません。

小さな行動が膝の健康を守る第一歩になります。

重要ポイント一覧

カテゴリ内容ポイント
症状の特徴軟骨のすり減りで膝が痛む早期発見が大切
応急処置冷やす・温める・サポーター使用痛みのタイプで使い分け
保存療法ヒアルロン酸注射、薬、運動療法など手術を避けたい人に有効
自宅ケアストレッチ・姿勢・冷え対策など毎日の積み重ねが大事
治療費と保険健康保険が使える治療も多い高額療養費制度も確認
医療機関選び病院・整骨院・整体院の違いを理解専門性と通いやすさを両立
生活習慣食事・体重管理・靴選び・運動習慣再発・悪化防止につながる

自分の体をよく知り、やさしく向き合うことが、健康的な膝と長くつきあうコツです。

まずは「できそうなこと」を今日からひとつ始めてみましょう。

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